帝都探訪「赤坂」前編

JCCの書庫から出てきた古い写真と、現世の場所を比較してみました。
あまり変わっていないところも、ずいぶん違うところもあるようです。

思ったより量がありましたので、前編と後編に分けてみました。
前編では日枝神社と山王ホテル、そしてみすじ通、一ツ木通のあたりの部分をまとめました。

事変の資料から関連する部分も抜粋してみましたので、そちらも併せてご覧くださいね!

日枝神社
日枝神社――
宮城の南東、裏鬼門を守る霊的結界で日吉大社より勧請された社である。
日吉大社は、山や森に座す国津神を山王として敬い、奉っている神社で
日枝神社も山王と深い関わりがある。

(第一章 第三話 博士の異常な愛情) 

「大祓」の頃、日枝神社の境内には茅の輪が置かれます。
不知不識の内に犯した罪や災いを人形に移し、この茅の輪をくぐることで心身を祓い清めるそうです。山王機関にて帝都満洲へと向かう際に用いられていた「門」や、帝都満洲浜松牡丹江に現れた謎の「門」らしきものは、この茅の輪にたいへんよく似ています。

注連縄から垂らされた紙垂は、神域・祭場に用いられる場合においては聖域を示すそうです。
祓えの間や帝都満洲側の「門」には紙垂があり、浜松牡丹江に突如現れた「門」らしきものには無いところからは、山王機関の人々の異界に対する考え方が窺えるような気がします。

【帆村魯公】
さて、風魔よ。いよいよ異界に赴おもむく時ぞ。
最初の試練は門をくぐることだ。
現世と異界とを結ぶ場所の存在は、以前から知られておった。
それを門として奉ずるのだよ――

(第一章 第十話 帝都満洲) 

写真は日枝神社の南側、山王女坂下の石垣です。
何の変哲もない石垣ですが、資料によると、このあたりに能海旭さんのアトリエがあったようです。
……もしかするともっと北西の方、メキシコ大使館側だったのかもしれませんが。

【能海旭】
レンザ…… あんた、大丈夫?
今日はもうお終いにしよう。
風魔さんも来て―― 私のアトリエが山王にあるのよ。
ホテルのすぐ裏だよ!

そこは日枝神社に向かう車道に面した、古い石垣の前であった。
墨国公使館のすぐ近くである。
(スピンアウト アキラとレンザ 後編) 
山王ホテル

日枝神社の鳥居の辺りから東南――通りに面した時、すぐ左の方に建っているのが山王パークタワー、山王ホテルの跡地に建てられた高層ビルです。
一九八三年に山王ホテルが閉鎖し、取り壊した後に現在のビルが竣工した為、当然と言えば当然なのですが……なんとなく感慨深いものがあります。

山王ホテル――
赤坂、溜池通に面して建つ、帝都でも有数のこの高級ホテルの、
地下100米にその組織はあった――
陸軍第一連隊に所属する、特務機関、山王機関である。

(第一章 第一話 赤坂の怪人) 
みすじ通・一ツ木通

こちらは日枝神社の階段から一ツ木通、みすじ通の方を向いた写真で、写っているのは山王下の交差点です。いわゆる「山王下」の電停があったのはここでした。
山王下の交差点から南に入ったところに、一ツ木通とみすじ通があります。一ツ木通の方が大きくて、みすじ通はその裏通りにあたる感じですね。流石に繁華街、共通点は通りの名前くらいのようです。

赤坂・一ツ木通は、黒塀を立てた料亭街だ。
この日中、まだ訪れる人も少なく通りは人気もまばらである――

(第一章 第一話 赤坂の怪人) 
公務電車を山王下電停で降り、急ぎ向かったみすじ通──
そこには異様な光景が広がっていた。

(第六章 第十三話 ゆりかご) 
帝都探訪、赤坂前編は以上となります!後編では少し北上して、豊川稲荷、清水谷公園、李王邸、そして紀伊国坂のあたりをまとめる予定です。そちらもお楽しみに!