第九章

帝都と帝都満洲、両方に聳える二本の柱。
セヒラ満ち、混迷極める帝都にて、欲望滾らす者共が睨み合う。
予言に語られるその先に、はたして風魔は何を見るのか。

第一話 赤坂の大柱
帝都と帝都満洲、両方の赤坂に現れた二本の大柱。面白おかしく書き立て憲兵に引拉された新山和斗を引き受けに向かった先で、芽府須斗夫の蒸発を知る。

第二話 結晶
帝都満洲で出会った芽府須斗夫の助言に従い、青山新京に向かった風魔。その先には、満州へ向かったはずの麗華の姿があった。

第三話 時間軸の歪み
九鹿計画の顛末、執事型を引き連れ何かを企むクルト・ヘーゲン。穴を守る五人の風水師を害する者の鎮定に、風魔は再び青山新京へと向かう。

第四話 穴
改めて山郷の調査を行う山王機関。その生業は生糸商だった。アルツケアンを求める背景に思索を巡らせていると、そこに九頭が事件と共にやってきた。

第五話 トゥーレの館
再び慌てた様子で山王機関に現れた九頭の話によると、青山ホテルがトゥーレの館へと変じたらしい。仮構と向き合う為、新山が夢玄器の改良に着手した。

第六話 水の想い
回廊に堕ちた風魔が帝都に戻ると、帝都は既に師走の頃となっていた。範奈のメモを手掛かりに、キタイスカヤと向かった風魔に衝撃的な報せが入る。

第七話 ゼーラム525
新山眞がついに芽府須斗夫のエニグマ暗号の解読に成功した。また一方、独逸より外交郵袋が山王機関本部に届いた。麻美の仕事も首尾よく運んだようだ。

第八話 必要なもの
芽府須斗夫の予言も第七まで開示された。「大王」とは何なのか。思案していると、九頭が顔を潰された死体が発見されたとの報せと共に飛び込んできた。

第九話 ヴンダー
猟奇倶楽部での異様な一瞬の後、風魔は気を失っていたようだった。ついに正体を現した従順なる隸Θ師――柄谷生慧蔵はこれまでの遍歴を語り始める。

第十話 逆相
風魔の迷い込んだ「清水谷公園」。それに対する懸念から山王機関は重い空気に支配されていた。一方、柄谷によって現されたヴンダーは上野を闊歩する。

第十一話 世界軸
セヒラ異常により、赤坂哈爾濱へと飛んだ風魔。「逆」に外側を喰われた綾部研究員と共に、式部が訪れているらしいキタイスカヤへと向かう。

第十二話 冬至の朝
愈々、「アタラシキアメツチ」が現れる―― 興亜日報の特報に沸く帝都。一方、廣秦範奈とその姉への託言が、明らかになる時を迎えようとしていた。

第十三話 東京黙示録
光とともに消えた虹人の行方は杳として知れない。
そして愈々、今年五度目の日蝕を迎える――



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